ネット広告よりTVCMのほうが費用対効果が優れている理由

2021年5月30日

■大規模広告といえば、やはりTVCMが候補にあがります。
これまで巨大な広告費を持っていたTVCMですが、
しかし2019年にはネットの広告費がTVCMの広告費を抜く、という状況になっています。
また、TV視聴時間よりネット利用時間のほうが長い、という調査結果も昨今はちらほら話題に上がります。

かいつまんで言ってしまえば、これまで主流メディアだったTVに陰りが見えてきて、
代わりにネットがどんどんと台頭してきた、という形ですね。
それが、どんどんと顕著化していると。

むしろ、若年層になればなるほど、ネットが主流メディアで、TVはそれに劣るという意識も「普通」かと思います。
言ってしまえば、TVは時代遅れのオールドメディアで、「オワコン(終わったコンテンツ)」だと。
趣味の多様化だとか、いろいろと理由はあると思いますが、
TVが昔より見られなくなった、というのは譲りようのない事実です。


■さて、そうなるとTVCMもオワコンなのでしょうか?
ネットのほうがよく見られているならば、ネット広告に出稿すべきで、
TVCMは予算はどんどん削られていく、というよりネットへアロケーションされていくのは仕方がありません。
TVCMは効果が無いのでしょうか? ネット広告に一段劣る出稿メディアなのでしょうか?

そこで言うと、TVCM広告はオワコンでは無いと考えています。
理由として、「広告を当てる対象が違う」からです。

たしかに若年層になればなるほど、TVの視聴時間は少ない。
しかし、広告を打ちたい商品は「どんなターゲット」を想定していますでしょうか?

たとえば、高齢層向けであれば、ネットよりもTVCM出稿のほうが費用対効果はあるでしょう。
また、ネットをメインで使うようなユーザー層ではなく、
アナログやローカルが好きなような「デジタル層向けではないユーザー」に向けてであれば、
TVCMのほうがネット広告よりやはり効果があります。

ネット広告 VS TVCM という絵図を描くのではなく、
「ターゲットはどこか」によって、ネットかTVCMかを選択するというのが大事です。
場合によっては、ラジオや新聞と言った、さらにオールドなメディアへの出稿が適していることもあります。


TVCMはオワコンなのか?、という疑問があるとすれば、
そもそもオワコンかどうか、と判別するようなものではない」というのが答えになるかと思います。

終わっているかどうかという判断軸はそもそも無く、
「いまこの瞬間、TVCMが効果のあるターゲットはどこなのか? 今回の広告出稿先メディアとして適しているのか?」
を考え、適していれば出稿、適していなければ出稿しない、という判断だけが重要です。

たしかにTVを見ないというユーザーは年々増えてきています。
しかし一方で、「TVを見る」というユーザー層がいることも確かです。
そこに向けたターゲティングにおいては、魅力的な出稿メディアでしょう。

ひとえに「これはダメだ」と判断するのではなく、
「だから、ネット広告を出向する。だから、TVCMを打つ」という判断が大事です。
逆に、「ただ大規模へ広告を打てるから、TVCMを打つ」という判断のみでTVCMを打っているのであれば、
それは無駄な広告出稿の可能性があります。
「適切な広告出稿メディアはなにか?」を、ロジカルに判断するのが大事な時代になっています。

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Posted by いいぞ